快適な宿泊や食事には、電源が必要不可欠です。一泊二日程度の車中泊であれば、モバイルバッテリーや乾電池、カセットコンロなどでも事足りるでしょう。しかし長期間の車中泊には、電源の確保が課題となってきます。
ポータブル電源を導入すると、快適な車中泊ライフを実現できます。
とはいえ、豊富に販売されているポータブル電源の中から、最適な製品を選ぶのは簡単ではありません。今回は、ポータブル電源を選ぶ際に知っておきたいポイントをご紹介します。
ポータブル電源を選ぶ際のコツ
ポータブル電源は、容量や出力、充電方法などに注目して選びましょう。スペックが高いと、値段も比例して高くなります。
自分の車中泊スタイルに合ったポータブル電源を選ぶのがポイントです。
バッテリー容量
ポータブル電源のバッテリー容量は「Wh」であらわされます。日帰りであれば200〜500Wh、車中泊やキャンプは350〜700Whを目安にしましょう。
ただしポータブル電源は、使用していない間にも自然放電します。想定よりもやや大きい容量を選んでおくと安心です。
出力ポート
ポータブル電源の出力ポートには、USBやAC、DCなどがあります。
電気ポットやホットサンドメーカーなどの家電に使う場合はACポート、スマホやタブレット、USB充電タイプのライトや扇風機に接続したい場合はUSBポートのあるポータブル電源を選択しましょう。
複数の機器を同時に充電したい場合は、複数の出力ポートを備えたものを選ぶと便利です。
充電方法
ポータブル電源は、USBやACアダプター、太陽光などを活用して充電します。
自宅で充電してから車中泊に持っていく場合はACアダプター充電タイプ、連泊する場合は太陽光充電タイプが便利です。
日中に屋外で充電しておけば、夕飯の調理やモバイルの充電に利用可能。電源がない場所でも充電できるので便利です。
電力の波形
ポータブル電源の電力の波形には、純正弦波と変形正弦波があります。
純正弦波は、家庭用電源と同じ波形を出力するため、電化製品に負荷をかけずに安定した電源を供給することができます。
変形正弦波は、コストを抑えることができる反面、機器によっては問題が生じる場合があります。故障のリスクを考えれば、純正弦波一択です。
ポータブル電源を導入するメリット
ポータブル電源は高価なアイテムです。そのため導入を足踏みするキャンパー・バンライファーがいるのも事実。
しかしポータブル電源を導入すると、車中泊やバンライフが今よりもっと豊かになりますよ!
ポータブル電源にはどんなメリットがあるか、確認してみましょう。
調理の幅が広がる
カセットコンロオンリーでもほとんどの調理は出来ますが、一酸化中毒や火災のリスクが高まるため、おすすめできません。
ポータブル電源があると、さまざまな電化製品が利用できます。とくに小型のホットプレートやホットサンドメーカーが人気。簡単な朝食はもちろん、アイデア次第で豪華なディナーも作れますよ。
アルミホイルや耐熱の食品用ラップを併用すれば、洗い物が少なくなるのでおすすめです。
寒い冬・暑い夏が快適になる
ポータブル電源に電気毛布や扇風機を接続すれば、寒い冬や暑い夏でも快適な車中泊ができます。
湯たんぽや氷枕、網戸を活用すれば、電力を使わなくても快適性は向上できます。しかしそれでは対処できないほどの、異常気象に悩まされる場合もあるでしょう。
暑さ寒さで熟睡できなかった経験のある方は、ポータブル電源と季節家電の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
エンジンのかけっぱなしを防げる
スマホを充電したり、ルームライトを点灯させたりするため、エンジンをかけるシーンがあるでしょう。
エンジンをかけっぱなしにしていると、一酸化中毒の危険があります。ガソリンも消費するため、燃費問題も気になるところ。
ポータブル電源で電源を確保できれば、トータル的なコストが削減できます。
ポータブル電源の寿命は?
ポータブル電源は充電を繰り返して使用するものです。しかし永遠に使用できる設計ではなく、やがて寿命が訪れます。
ポータブル電源の寿命は、6〜10年が平均といわれています。ポータブル電源のスペックや使用頻度、使用状況によっても異なりますので、もっと長持ちする場合もあるでしょう。
ポータブル電源をできるだけ長持ちさせたいなら、定期的な充放電が必要です。100%まで充電すると、発火のリスクが高まるため、半年ごとに60〜80%程度の充電をしましょう。
涼しくて直射日光の当たらない場所での保管も、ポータブル電源を長持ちさせるコツです。
まとめ
ポータブル電源は、車中泊やバンライフを安全・快適にしてくれる便利なアイテムです。災害時にも役立つため、1台持っておくと安心です。
ポータブル電源を購入する際は、使用シーンを想定しておきましょう。そのうえで、容量や出力ポートの違いに注目して選択すると、最適なポータブル電源が手に入りますよ!